あこがれ

東京からDANLOに来る青山夫婦はフットワークが軽い。

例えば金曜の夜に東京を出て月曜の朝に諏訪を出る。

それが出来るのはキャンピングカーを持っているからだ。

男なら一度は憧れる車だ。

僕は彼の車を一目見て心が躍った。

これだ!僕の進む道はこれだ!と直感した。

僕の人生を変えてくれた青山夫婦とその仲間たち。

彼の自宅にてホルモンパーティー。

手作りの専用テーブルとスペシャル換気扇。

個性豊かなメンバーが毎晩のように集うという。

あっ、忘れてはいけないのがメンバーの一人。愛犬のパティ。

常に冷静にみんなを監視している。

 

 

なんだか楽しくなりそうな予感がした。

僕のライフスタイルが今変わろうとしている。

 

 

 

 

 

 

レストランという仕事

バカールは渋谷のはずれにあるフレンチ。

なかなか予約の取れない店として有名だ。

どうしても気になっていて、僕らは前々から予約を入れていた。

僕はレストランで料理の写真や店内の写真はまず撮らない。

でも今回は撮った。

なぜなら、衝撃を受けたからだ。

店の扉を開けた瞬間、コンサート会場のような熱気が充満していた。

いい店の空気だ。

一番最後に入った僕らは、この空気感に圧倒されていた。

その空気感の仕掛け人がこの人。

サービスの金山さんだ。

彼は軽快なテンポで次々と料理やワインの説明をしていく。

元劇団員か、もしくはディズニーランドのジャングルクルーズの船長かって言うくらい

おもしろ、たのしく会話を進めていく。

まさに彼のトークショーを観に来たのかっていうくらい印象的なものだった。

マダム明子もその妙技にただただ見惚れていた。

僕らは「いいもの」を見た気がした。

それを諏訪に持ち帰って、また明日から仕事をしよう。

 

僕はレストランという仕事が益々好きになった。

 

 

江戸へ いざ出陣! その3

六本木から西麻布、広尾、恵比寿まで歩いてみた。

修行時代にお世話になった界隈。

いわば、庭のようなものだ。(実は、シティーボーイ)だった。

その中でも、思い出深い西麻布のDA VINCIへ。

あれ?あきらかに様子が違う。

こじゃれたガラス張りのビルに変わっていた。

昔の面影はどこにもなかった。

母校が消えた。

そんな想いだった。

僕の修行した先で今でもやっている店は、

恵比寿のパルテノペ、1軒しかない。

続けていくことの難しさを思い知らされた。

東京でいろんな想いが交錯した。