これ鹿ない!

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きのこも一段落して落ち着きを取り戻した私たち。

心にゆとりが出てきました。

そんなわけで、きのこネタはひと休み。

今回みなさまにご紹介したいのが、、、ジャジャ〜ン。

夏の鹿でございます。

冬より断然夏。メスよりオス。しかも大きい方がいい。

とにかく脂が乗っています。で、その脂の質がいい。

冬の脂は蝋(ロウ)のように硬く溶けない。

これ本当に鹿?と思うほど旨い。

正直、僕は鹿に対して積極的でなかった。

どうもあの鉄っぽい味がおいしいと感じなかったので店で出していなかった。

が、しかし、夏の鹿を食べて世界が変わった。

僕の固定観念を一瞬にして覆してくれたのだ。

 

店を10年やっててもまだまだ知らないことがある。

食材に対してマンネリ化していただけにこれは大きな発見である。

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久しぶりに心躍る食材に出会った。

モヤモヤしていた気持ちが一気に晴れ渡った感じ。

心の底から使いたいと思える食材でないとすぐメニューから消えてしまう。

この鹿ならいける。

この鹿なら迷いがない。

自信はある。

 

 

 

 

 

 

 

 

より柔軟に

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上原農園のアスパラは諏訪の渋崎にある。

DANLOから車で5分程の所。

元々はカーネーションをやられていたそうで、そのハウスを生かして

5年前にアスパラを始めたそうだ。

思い切った決断だったに違いない。

知識もノウハウもないゼロからのスタート。

強い覚悟を感じる。

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28℃を超すと花がひらいて商品にならないという。

かと言って寒くてもダメ。

先週、マイナスになった時、一晩中火をたいてハウスの中を温めたという。

温度管理に神経使うと言っていた。

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生産者の矢島さんは、妹とお母さんと3人でアスパラを育てている。

なかなか手が回らないのが現状だ。

配達までしてたらなおの事。

矢島さんの状況、アスパラの状況を把握した上でお付き合いしていきたい。

一方的な要求は相手を苦しめるだけ。

自分が柔軟になればいいだけのこと。

その柔軟さが新しい発想やアイデアを生む。

 

こだわりはいらない。

こだわりは頭を硬くする。

 

 

 

気づきと築き

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僕が信頼を寄せてるまる公さん(お肉屋)の冷蔵庫。

快く中に入れてくれる。

ここに来れば同じ日に屠畜した豚を見比べることができる。

魚の目利きのように、ここで豚の目利きができるというわけ。

でも誰もがそれをできるわけじゃない。

時間をかけて信頼を築いてきたからこそできるのだ。

自分の主張だけ言ってもダメ。

相手の状況を知ることが大事。

状況は刻々と変化する。

だから綿密に連絡をとる。

その日々の積み重ねが信用に繋がっていく。

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DANLOの豚が美味しいのはここにある。

熟成や焼き方も確かにその要素ではあるが、大事なのはその前の段階にある。

いい関係を作ればいいものが手に入る。

人と人とがやっていること。

思いと思いが交錯すること。

何となくDANLOにいい豚が届くわけじゃない。

いろんな人の思いや選択の中で選ばれて最終的にDANLOにたどり着く。

 

だから食材は近い方がいい。

すぐ逢えるから。

ゆっくり話ができるから。

日々変わる相手の状況が見えるから。

 

結局、今日もまる公さんと2時間話した。

地味だけどこの時間好き。