ささやかな宴

店の灯りを消そうとした時、ふと、Sさんが現れた。

手には、何やら箱を持っている。 

 きのこだ!!

「シェフ、このきのこで料理作って!で、みんなで食べよう!」と言う事だ。

早速、頭をひねり、僕は4品程作った。

イセハラ(山梨県)の白ワインと共に小さな宴会(3人)が、始まった。

 

どれも、申しぶんのない、おいしさだった。

それは、腕がいいのか?それとも素材の力か?

両方という事にしておこう。

そして、

「このきのこ達が、ちゃんと成仏できるのはDANLOさんしかない!と思って

持って来たんだ。」と、Sさんは言った。

うれしかった。

そして、僕は、この予期せぬ展開を楽しみながら、きのこと向き合えることができた。

 

自然の恵みとSさんに

ありがとう。

 

秋の味覚

多分、今年最後のバーベキュー。

千代田湖の畔。ここは、僕らのお気に入りスポット。

今日の食材紹介!

秋刀魚、じこぼう(この近くで採った)、松茸(さすがに買った)、小谷放牧豚etc..

と、秋の主役が勢ぞろい。

どれも、持っている実力をいかんなく発揮していた。

僕らは、自然の中で食する喜びと、秋の味覚を堪能した。

 

 終わりに近づく頃、山は、急に肌寒くなり、夕暮れ時の湖面には、

いわし雲が映っていた。

 

それは、これから諏訪にやってくる長い冬の合図かもしれない。

食欲の秋 豚の秋

小谷から今年も放牧豚が届きました。

4ヶ月の期間限定(雪深いため冬場、放牧できない)の豚。

しかも、年間200頭の少なさ。その分、目が行き届いてる。

餌の切り替えも順調で、去年よりも、ぱりっとしたいい肉質に仕上がってる。

これで、2週間熟成したところ。適度に水分がとんで、アミノ酸(うまみ)が増す。

色も変わらず鮮やか。いい豚の証拠だ。

 

去年の12月、小谷から生産者の方、役場の方、農協の方、松本のお肉屋さん

が、遠くから、わざわざバスを貸切って、DANLOに来てくれた。

ていねいに育てた自分たちの豚を食べて欲しかったからだ。

僕は、この会をどうしても実現したかった。

生産者~お肉屋さん~レストラン~お客さん

この四つの信頼関係があってこそ、初めて成り立つと思う。

 

みんな、自分で育てた豚を 「うまい!うまい!」と言って食べていた。

僕は、その光景を見ながら、

「この人たちがいないとDANLOは続かない」と思った。

 

僕は、生産者の人たちを支えていく。

 

 

どんなかたちでもいいから、、、、