先日、雪中キャベツの生産者に会いに小谷村を訪れた。
途中、道端にふきのとうがあちらこちらに、、、
は、早い!例年より1ヶ月早い。
なぜなら、今年は極端に雪が少ないからだ。
「今年の冬は雪がなくて楽だったなぁ」
そんなこと言う人は小谷にいない。
長老の坂井さんは
「雪があって小谷だでな」
そう言った。
雪という資源が地元の人には財産なのである。
今年はスキー場も雪中キャベツも大打撃を食らった。
雪中キャベツは4割しか収穫できなかった。
6割が廃棄ということ。
凍って焼けたり、鹿やネズミにやられたりで散々だったという。
雪がない方が支障をきたすのが小谷村なのである。
たまたま訪れた日が伊折地区の親睦会の日だった。
今年の畑や田んぼの割り当てをみんなで話し合っていた。
若い人も年配の人も一緒になってごちそうを囲んでいた。
みんな仲がいい。僕らもすっかりごちそうになった。
あぁ、なんかいい時間がここには流れている。
子供の頃よく行った群馬のおばあちゃん家を思い出した。
ここには人のぬくもりがある。
分け隔てなく自然体で会話している。
年齢も職業も生まれた所も違うのに、、、
あぁ、いいなこの感じ。なんか懐かしい感覚。
それにしても、なんでこういう所で頂く料理って滋味深いんでしょうか。
素朴でシンプルで飾り気がなく、それでいて心に染みる感じ。
美味しいだけではない、しみじみと満ちていく感じ。
あぁ、これが料理の理想の形かもしれない。