8月15日。終戦記念日。
この日、諏訪湖で4万発の花火を打ち上げる。
戦後の復興を願い、昭和24年から始まった。
今年で63回目となる。
今年は全国各地で花火が中止になっている。
でも諏訪は中止にしなかった。
それは、復興を願って始まった花火だからだ。
今年は何か特別な思いで観ていた。
復興を願う。
平和を祈る。
僕はまだ現地(被災地)に行ってない。
いろんな葛藤があって二の足を踏んでいた。
そんな中、石巻の方が19名、諏訪に来た。
一週間ほど、ゆっくり静養するために、、、
僕と明子は考えた。
「そうだ!滞在中に、うち(DANLO)でランチを食べてもらおう。」
みんなきっと喜ぶだろうと思った。
早速、市役所に電話した。快く受け入れてくれた。
19名、誰一人残さずきれいに食べてくれた。
そして、みんな食べながら、
「あぁ、幸せだなぁ、」とつぶやいた。
僕は、
「あぁ、やってよかったなぁ。」とつぶやいた。
短い時間ではあったが、いろんな話をすることができた。
僕はこの人たちとこれからもつながっていたい。
この1回で終わりにしたくない。
せっかく何かの縁で知り合えたんだから、、、
今度は僕が石巻に行く。
みんなに逢いに行く。
もっと、もっと話がしたい。
いろんな人と出逢う機会が増えるといい。
みんなの笑顔が増えるといい。
僕は、そう願う。
梅雨も明け、諏訪地方も夏本番を迎える。
そんな雲だった。
今、僕らは霧ケ峰高原に来ている。
手に届きそうなほど、空が近い。
高原のバナナ?
いや違う。これは花のつぼみだ。
そう、ニッコウキスゲ。
一般的にはゼンテイカ(禅庭花)と呼ばれるユリ科の多年草。
栃木県の日光地方のものが有名でその名が付いた。
今週末、泊まりに来た僕の母は、「きれいね。」
と何度も言った。
「いい親孝行ができたなぁ。」
我ながら感心していた。
でも実は、
「ニッコウキスゲを見に母を連れて行こう!」
と言い出したのは、僕ではなく、マダム明子だった。
「明子が親孝行してくれた。」
これが正しい言い方。
「たまには実家でも帰るか。」
僕は、ふとつぶやいた。