あの時の、、、自分

大町サッカー場に着いた。

綺麗に手入れされた芝は選手のモチベーションを上げる。

僕は足が動かなくなるまで走ろうと決めた。

キックオフの笛が鳴った。

な、なんだ! この感じは、、、 金縛りのような、、、

鉛のように重い体がいうことを聞かない。

足はもつれ、一人で転ぶ。

観客の笑い声が聞こえる。

15分も経った頃、交替を余儀なくされた。

「悔しい」と「当然だな」と思う気持ちが同時に沸いた。

 

チームを引っ張るどころか皆の足を引っ張っていた。

あぁ、20年前にもどりたい。

こんなんじゃないんだ、僕の実力は。

いや、これが現実なんだ。

まぎれもない事実なんだ。

 

あの時の僕はもうここにはいないんだ。