短角牛に初めて挑戦します。
右からネック、しんたま、かめのこ。
しんたまとかめのこは内ももの部分。
ローストビーフやカルパッチョに向いています。
ネックは煮込むことで柔らかくなり美味しくなります。
日本で飼育しているほとんどが黒毛和牛。95%占めている。
短角牛はわずか和牛の1%ほど。
主に岩手、青森、秋田、北海道で飼育している。
夏は放牧、冬は牛舎という健康的な環境。
サシが入りづらく赤身が強いのが特徴。
ヨーロッパの牛に肉質が似ている。
よく運動しているため筋肉質できめが粗い。
和牛とは全く性質が違う。
かめのこをグリルして中はロゼに仕上げたが繊維が堅く
噛むのに時間がかかる。
僕自身も正直この堅さに抵抗があった。
味に関しては野趣溢れる赤身の力強さがあった。
猪肉を思わせる自然に近い味だった。
短角牛はかなり手強い相手だ。
料理人が試される食材という言い方もできる。
和牛の柔らかさに慣れ親しんだ日本人にとって
この食材の良さをどう伝えるか、どう料理するか。
正直悩む。
ただ真摯に向き合うしかない。