ここは一体どこなんでしょう?
大自然の中でのびのびと牛が放牧されています。
僕らが近づいても逃げる素振りもなくひたすら草を食べています。
牛にとってここはストレスフリー。まさに楽園。
標高1600mにある菅平のダボス牧場が今回のブログの舞台です。
この方が今回の主役。
30年以上ここ菅平で牛を繁殖、飼育してきた畜産一筋の伊藤さんです。
伊藤さんはとにかく明るくて元気な方。
正直、圧倒されました。彼の生き方、考え方、情熱、心の強さ。
今までいろんな畜産の生産者にお会いしましたが
こんな人は初めてでした。
こんなに好奇心、探究心があって貪欲で常に新しい事に挑戦しようとする姿は衝撃的でした。
短角と黒毛の交雑牛
中ヨークの純粋種
サフォーク種
伊藤さんは牛以外にも豚、羊も飼っています。
どれも数が少なくすでに行き先が決まっています。
それって生産者にとっては理想の飼い方ですよね。
でもそうなるには長い年月の中でようやくたどり着いた経営の形なんだと思います。
その時その時の時流を読みながら、でも信念は曲げずにやってきた結果なんだと思います。
畜舎を見学した後、伊藤さんの自宅で中ヨーク豚の肩ロースやソーセージを戴きました。
試食会というよりはむしろ昼飯でしょ!というくらいたくさん戴いちゃいました。
まずそのおもてなしに驚きました。
ふつう生産者の方が自分で育てた牛や豚の肉を自家用として持っているのは稀なケースで
仮に持っていたとしても焼いて僕らに食べてもらって直接食べた感想を聞きたいと思っている生産者はいないと思う。
伊藤さんは使う側の意見やどう料理するのか知りたいと言う。
ここまで料理や料理人に興味があって最終的に自分の育てた牛や豚がどう料理されていくのか
本気で見てみたいと思っている。
だから衝撃を受けたのだ。
帰り際に昨日屠畜したという羊の内蔵をお土産に頂いた。
かなり貴重なものだ。
初体験の羊のモツ。
伊藤さんに恥じないような作品に仕上げないといけない。
かなりのプレッシャーだ。
お土産なんかじゃない。これは宿題だ。
この宿題を採点してくれる先生はもちろん伊藤さんだ。