原動力

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坪田さんは塩尻の洗馬でワインを作っている。

とても物静かで穏やかな人。ゆっくりと語りかけるように話をしてくれる。

内に秘めたワインへの並々ならぬ情熱はその容姿からは想像しがたいものだった。

坪田さんは、静と動、理論と感性、緻密さと大胆さ。そんな相対するものを兼ね揃えている人だ。

なんて魅力的な人なんだ。

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そして、その魅力はしっかりワインにも反映されている。

力強くて繊細な感じがワインを口にするとわかる。

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飲んだワインの印象と実際その作り手にお会いするとだいたい同じ味だ。

その人の個性がはっきり出ている。

心が豊かな人が作れば豊かな味になる。

坪田さんのワインはそんなワインだ。

 

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ふと、僕の料理はみんなにどう映っているだろう。

ただおいしいだけじゃなくて、みんなの心が豊かになる感じ。幸せな気分になる感じ。

そんな 料理が作れたらなぁ。なんて思う。

 

そのためには僕の心が豊かでないと。

自分の心が豊かになるには、心の豊かな人に出会うことだ。

その人からいろんな話を聞いて感じることだ。

そこから見えてくるものが必ずある。

それが僕の心と体を動かす力になる。

 

僕の生きる力になる。

 

 

 

 

 

 

 

得手 不得手

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夜中、車をふっとばし、朝方真鶴に着いた。

1時間仮眠をとって僕らの船は港を出た。

僕らの目的は甘鯛を釣って、DANLOで提供することだった。

大きな発泡スチロールを船に乗せ、意気揚々とずぶの素人は大漁を想像していた。

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しかし現実は甘くない。

5時間で釣れた唯一の甘鯛がこれ。

おまけに船酔い。だから釣れてもこんな顔。

そして、ここは海の上。当然、僕だけ帰ることはできない。

残り1時間はベンチで寝ていた。

 

僕にとって辛く、苦い経験となった。

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しかし、一緒に行った仲間のおかげで、今夜は魚づくしのパーティーができそうだ。

期待が膨らむ。

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食材調達に貢献できなかった私は料理でみんなに貢献するしかなかった。

うまい、うまいと言いながら、あっという間にきれいに平らげてくれた。

そのみんなの食いっぷりが嬉しかった。

 

こういう時、実は、ちょっとプレッシャーを感じる。

釣りは素人でも料理はプロなわけだから、いいとこ見せなきゃって思う。

 

船の上ではかっこ悪かったけど、台所の前ではかっこよかったよ!(声 仲間たち)

 

 

 

 

 

 

 

 

大事な話

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諏訪湖の氷もすっかり溶け、ようやく氷点下の世界から抜け出せそうだ。

夜はさすがにまだまだ寒い日が続くが、日中は春の陽気を感じる。

そうなると体を動かそうという気になってくる。

そこで、僕らは諏訪湖を一周することにした。

思いつきで、、、

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諏訪湖を一周するのは去年のマラソン大会ぶりだ。

明子に関しては、なんと「初」らしい。

地元の人ってのはそんなもんだ。

 

僕らは歩きながらいろんな話をした。

これからの人生(将来)を僕らは話した。

大事なことなのに普段、意外と話していない。

自分たちのことを真剣に話し合っていない夫婦って結構多いと思う。

 

僕らにとって諏訪湖一周はとても有意義なものとなった。

あっという間の3時間半だった。

 

そうでもないよ、、、(声 明子)