みかけだおし

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じこぼうが採れ出しました。

山はもう秋になっているということです。

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愛好家に一番人気のオオツガタケ。

これに出会うと一気にテンション上がります。

秋きのこの王様と言っていいでしょう。

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お初に拝見しました。

オオキノボリイグチ

傘はまるで柄の付いた絨毯のようです。

 

普段僕らはあまり亜高山帯に行きません。

ここは山あり谷ありの険しいところ。

かなり体力消耗します。

だから僕らはもうちょっと平らな歩きやすいところを選びます。

でもここまで(標高1600m)来るといろんなきのこに出会えます。

こんな具合に、、、

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もちろんすべて食べられます。

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じこぼうは湯がいた状態で保存します。

 

実は今日、きのこ師匠のAさんに連れて来てもらったんです。

僕らが頼み込んで快くOKしてくれたんです。

だからAさんの速いペースについていかないといけないし、

「疲れた〜」なんて口が裂けてても言えません。

正直、余裕なし。必死についていくのが精一杯でした。

そんなお荷物な私たちを最後まで気にかけてくれたAさんには感謝です。

 

Aさん、ご安心下さい。

もう気軽に「連れてって〜」なんて言いませんから。

 

見かけ倒しの夫婦より

 

 

 

 

これ鹿ない!

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きのこも一段落して落ち着きを取り戻した私たち。

心にゆとりが出てきました。

そんなわけで、きのこネタはひと休み。

今回みなさまにご紹介したいのが、、、ジャジャ〜ン。

夏の鹿でございます。

冬より断然夏。メスよりオス。しかも大きい方がいい。

とにかく脂が乗っています。で、その脂の質がいい。

冬の脂は蝋(ロウ)のように硬く溶けない。

これ本当に鹿?と思うほど旨い。

正直、僕は鹿に対して積極的でなかった。

どうもあの鉄っぽい味がおいしいと感じなかったので店で出していなかった。

が、しかし、夏の鹿を食べて世界が変わった。

僕の固定観念を一瞬にして覆してくれたのだ。

 

店を10年やっててもまだまだ知らないことがある。

食材に対してマンネリ化していただけにこれは大きな発見である。

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久しぶりに心躍る食材に出会った。

モヤモヤしていた気持ちが一気に晴れ渡った感じ。

心の底から使いたいと思える食材でないとすぐメニューから消えてしまう。

この鹿ならいける。

この鹿なら迷いがない。

自信はある。

 

 

 

 

 

 

 

 

お花畑

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おとぎの国に迷い込んだような世界。

ここはどこなんだ。

あるぞあるぞ、次々と現れる。

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僕らの疲労はピークに達している。

だけど、あるのが分っているなら山へ行く。

夜中3時に寝ても朝7時には起きて出かける。

だって、1年間この日を心待ちにしていたのだから。

こんな美しい世界が目の前に広がっているんだから。

あぁ、辞め時がわからない。

なんと贅沢な悩み。

こんなに暑くてもちゃんと育っているタマゴタケ。

ありがとう。あるところにはあるんだね。

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明子のテンションもMAX!

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ちゃんと成仏させますから。

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新作完成!

タマゴタケのサラダ DANLO風

生のタマゴタケ、コリンキー ルッコラ、ブルーベリー くるみ、グラナパダーノ、サワークリームソース

イタリア人も大好きなタマゴタケ。

本場ではマッシュルームのように生で頂きます。

みなさん!イタリアに行かなくてもDANLOで食べられますよ〜

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きのこハンターとして、いや料理人として大きく開眼した感じです。

 

この世の中、すべて出尽くした感が僕の中ではありました。

ファミレスでフォアグラ食べれる時代ですから。

そんな時代に何を提供したらいいのか?

一料理人として考えるわけであります。

 

で、その答えがここにあると思っています。

その時期のものを自分で採ってきて自分らしい料理に昇華させること。

これこそがDANLOの真骨頂だと思います。