清水牧場にやっと着いた。
ここの暮らしはいつ来ても変わらない。
激動するこの世の中で、ここだけはゆっくりとした時間が流れている。
世間に左右されることなく清水夫婦は生きている。
あぁ、なんて究極な生き方なんだろう。
僕には出来ないが羨ましい生き方だ。
と思いきや、、、
清水さんの口から思いもよらぬ言葉がとめどなく溢れ出た。
震災、原発の政府の対応、憤り。韓国全土に広がる口蹄疫の問題。
中国の脅威。これからの自衛隊の在り方。海外メディアの視点。などなど
世界情勢まで話しが発展していった。
この山の中で、ただひたむきにチーズ作りだけに専念して生きていると思っていた。
僕の大きな勘違いだった。
そうだ、こういうことだ。
第一次産業(生産者)の人が一番ちょくに国の政策に翻弄されるんだ。
それで廃業に追い込まれたり、自らの土地を手放したり、
生き方そのものを変えないといけなくなる。
国の考え方、世界の流れ、世の中の動きによって、大きく左右される職業なんだ。
今更ながらに気がついた。
生産者の人こそ、国の政策や世界情勢に敏感なのかもしれない。
僕はここまで来て良かった。
いろんな話ができたし、何にせよ清水さんの笑顔が見れたのだから、、、(えっ、親子?)
おわり