春の使者

数少ない日本原産の野菜(山菜)

その年一番早く登場する山菜。

それが、ふきのとう。

フキの花のつぼみ。黄色の花が雄株、白色の方が雌株。

あっという間に20cm程茎が伸びて花を咲かせる。

その後、遅れて地下茎でつながってる葉がでてくる。

それが成長してフキになる。

信州だと自生のフキの旬は6月頃になる。

やわらかく、筋が少なく、食べ易い。

山菜すべてに言えるが、雪深い所の方がやわらかく、香りがよい。

春が短いからだと思う。

ふきのとうの苦み、山菜の苦みは、

冬に蓄えてしまった脂肪、老廃物を洗い流す。

昔から日本人は、春になると口にした。

春に山菜が食べたくなるのは自然なこと。

理屈じゃない。

 

地のもの、旬のもの、自生のもの。

それを自分の感覚として

「鈍ってはいけないもの」だと思っている。

 

料理人として、いや日本人として、、、

 

 

センス

下諏訪、御田町にあるTAC CAFE。

僕と同い年のタックさん(本名 立石 巧)が店を仕切る。

パリのビストロを再現した店内、名物のガレット、料理の数々は

彼のセンスが遺憾なく発揮されている。

もともと、絵を描く芸術肌。そう聞けば合点がいく。

そして、彼のキャラクターに惹かれて足繁く通うファンも多い。

僕もその一人だ。

 

僕にはない才能を彼は持っている。

 

アルバからの訪問客

イタリアは白トリュフで有名なアルバの町から

僕らの友人、マルコとタカヨが諏訪にやってきた。

何年ぶりの再会だろう。

マルコは初来日。見るものすべてが新鮮だったにちがいない。

僕は、初めてローマに降りた時、鳥肌が立った。

そして、すべてに圧倒された。

僕は、マルコを酒蔵に誘った。

今ちょうど、どこの蔵も仕込みの真最中。

そんな忙しい中、御湖鶴さんは快くOKしてくれた。

僕らも実際やってるところを見て、体験しないと

わからないことだらけだったので、とてもためになった。

マルコも興味津々。熱心に話を聞いていた。

とにかくマルコは稀に見る真面目なイタリア人である。

よっぽど、御湖鶴の社長の方がイタリア人的である。

次の日、マルコとタカヨは京都へ向かった。

今度は二人に、いつ逢えるだろう。

そうだ、僕らがアルバに行こう。

町中がトリュフの香りで包まれる頃に、、、