今年は四月の終わりに第一陣の仔豚を放牧した。
ここから約4ヶ月、放し飼いにする。
だから、僕の店に届くのは早くても9月になる。
雪が多いここ小谷では冬の放牧は難しい。
豚にとって最高の環境ではあるが、逆に言えば自然が厳しい所でもある。
僕は毎年小谷まで来て生産者の松井さんや小林さんと話をする。
そこで僕は愕然とした。
現状はこうだ。
まず、生産者一人につき50匹の仔豚を仕入れる。
一匹2万円。50×2=100万円の出費
豚一頭が死ぬまで食べる飼料、約400〜500K
必要な飼料、400k×50頭=20t
今、飼料が円安で高騰、1t6万円
20×6=120万円の出費
4ヶ月愛情込めて育てた豚一頭の買い取り額、約5万円。
50×5=250万円の収入
手元に残るお金、250−220=30万円
つまり豚一頭売ってたった6千円。
しかも、そこには電柵、発電機、小屋の修理、湧き水を引くパイプ代は入っていない。
それより何より松井さんの労働代が入っていない。
これじゃ趣味にもならない。
この現状をどう変えればいいのか。
どうすればいいものが残るのか。
どうすれば真面目にやっている人が報われるのか。
僕には分からない。
正直ここまで来ると何をすればいいのか。
何が僕にできるのか。
分からない。
これじゃ日本の農業は確実に消える。
誰か、そうならない最善な方法を教えてほしい。
みんなの考えてることが知りたい。
前向きな気持ちになるために、、、
明るい未来にするために、、、