今、長和町に来ている。諏訪から30分位の山里だ。
近くにはスキー場がある寒い地域だ。
ここでチョウザメの養殖をしているという。
山の中でサメ?と驚く人もいるだろう。
僕も正直ピンとこなかった。
しかしチョウザメにとって最高の場所だという。
そもそもチョウザメは淡水魚で鮭のような習性がある。
川で産まれて海で成長してまた元来た川に戻ってくる。
そしてロシアやアラスカなどの寒い地域に生息。
水温が20℃を超えてしまうと死んでしまう。
その特徴を生かして、ここ長和町での養殖が始まったようだ。
この生け簀はもともとニジマスを養殖していて長い間使われてなかった所を利用している。
しかも湧き水が直に出ていて一年中水温は9℃のまま一定だという。
こんな条件が揃っている所は他に無い。
みんなの夢がふくらむ。
出荷できる大きさになるには最低2年はかかる。
キャビアに関しては10年以上かもしれない。
しかもあくまで仮定の話で、すべてがうまくいった場合である。
何もかもが手探りで未知数である。
この壮大な事業に人生を賭けた男たちがいる。
夢と希望に満ちた彼らの眼差しが印象的だった。