最後のトマト

小淵沢の道の駅。3年前、ここで僕は、うまいトマトに出会った。

油井さんのトマトだ。

そして、今年初めてお会いした。(やっと身元が判明。笑)

この人が、あのトマトを作っていたんだ。

トマトの感じから、だいたいイメージしていたとおりの人だった。

まっすぐで、素直で、おだやかな人だった。

写真からも見てうかがえる。

この先は、さすがに赤くならないと言っていた。

今年最後の油井さんのトマトを手に、僕は高根町を後にした。

 

また来年、お逢いする日を楽しみにしている。

 

 

肉のまる公 後編

年に2度開かれる、長野県の牛の競りに参加した。

もちろん、関係者以外入ることが出来ないが、

まる公さんが、僕らを誘ってくれた。

レーンに吊り下がった牛は3mをゆうに超す。

牛は近くで見ると本当にでかい。(重さは約600k)

豚が子犬に見える。(ちなみに豚は80kくらい)

 

今日は100頭以上の牛がずらりと並ぶ。

こんなこと普段まずない。

いわば、牛祭り。みんなこの日を待ちわびていた。

1頭、数百万する高価な買い物だ。

間違いは許されない。

自分の知識と経験がものをいう。

これが、いわゆる目利きってやつだ。

その目が確かな業者(お肉屋さん)とのつながりが

僕にはどうしても必要だった。

 

今日、改めて、まる公さんで良かったと思った。

二人の知識、経験、情熱は、僕にとって本当に心強い。

まっとうな業者がレストランを育て、また

まっとうなレストランが業者を育てる。

 

僕はそうやって進化していく。

                            おわり

 

 

 

肉のまる公 中編

僕は月に一度は足を運んで二人と雑談をする。

長いとき5時間居たときもある。

豚のこと、生産者のこと、農協のこと、屠場のこと、などなど。

いち料理人として、知らないことが余りにも多かった。

でも、都内で働いていた時はそんなことまで、頭が回ってなかったし

料理のことだけで精一杯だった。

 

だから今こうして、その道のプロたちと出会えるのが嬉しい。

僕は、いろんなことを、二人から教えてもらった。

出会えて良かった。

この先もずっと付き合っていきたいと思う。

 

 

家族のように、、、