旬をつかむ

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坂越(兵庫県)のあさり初入荷しました。

身がしっかり、ぷっくりしています。

砂をかんでいないのもいい。

生産者の気遣いを感じます。

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だから僕も気を使って料理を仕上げます。

このあさりが最大限生きるようにと。

今回は山菜の一種、うるいと合わせました。

 

春になるといろんな食材が出てきます。

それは僕にとってとても気持ちがいいこと。

がしかし、どれも時期がとても短い。

もたもたしているとすぐに終わってしまう。

だから柔軟にすばやく料理に落とし込む必要がある。

その時(旬)を見逃してはいけない。

常に頭を柔らかくして、(頭の中で)いろんな絵を描く癖をつけている。

その繰り返しである。

その蓄積が僕の料理。つまりDANLOの料理になる。

レシピもグランドメニューもない。

それがDANLOなんです。

 

 

 

手強い相手

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今年もやりましたよ。新酒祭り。

白1種類、赤6種類。全体的に出来はいいと思います。

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前菜盛り合わせ

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オリーブの葉型パスタ 栗とゴルゴンゾーラソース

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白州産熊肉の赤ワイン煮 天然きのこのスフォルマート

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りんごのタルト キャラメルのジェラート

赤ワインが多かったのでこんな感じで料理を合わせました。

今日来てくれたみなさんはかなりのレストラン上級者。

なのであえてメインは熊で勝負しました。

すべての人がきれいに食べてくれました。

僕が熊や猪、鹿に挑戦できるのも食べてくれる人がいるから。

みなさんがいるから僕はそれらの食材に触れることができるのです。

これはとても幸せなことです。

 

経済動物ではないこれらの野生動物はこれから益々重要な意味を持つ。

一筋縄ではいかない野生動物を目の前にして自分の技量はどこまで通用するのか?

今まで以上に真摯に向き合わないといけない。

まるで自分が試されているようだ。

 

ジビエは料理人にとって一番手強い相手だ。

心して臨む。

うまくいったときの感激はひとしおに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

舌が笑う

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左の夫婦はミッシェルとマーティン。

南フランスにある一つ星のレストランのオーナーである。

親日家で日本酒が大好き。もちろん自分のレストランにも入れている。

彼らは真澄の蔵見学のため諏訪にやってきた。

毎年諏訪に来た時はDANLOに寄ってくれる。

今回、ミッシェルはDANLOで熊のポトフに挑戦した。

ジビエ大国フランスでも熊は食べないという。

恐る恐る口にする。

「なるほど、こんな味か、いい、うんいい、いい。」

頷きながらいい顔で食べている。

「シェフ、オイシイ、アリガト」

そう言って笑ってくれた。

 

なんか僕は誇らしい気分になった。

人種を超えて認め合うというか、、、

尊敬し合うというか、、、

 

「今度はいつフランスに来るんだ。」

ミッシェルは何度も僕にそう言った。

「まだ決めてないよ。」

と言うと

「待ってるよ。」

と言ってくれた。

 

なんか嬉しかった。