店と漁は同じ

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この時期僕らは仲間と一緒に福井県常神半島へ行く。

ふぐのフルコースと新鮮な魚を求めて。

僕は民宿の飾らない素朴な感じが好きだ。

ここには世界からの観光客もまだ来ていないようだ。

いつもと変わらない風景がそこにあった。

なんか安心した。

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しかし、今年は魚が異常なくらい捕れていないと言っていた。

こんな年は記憶にないと。

理由はいろいろ考えられるが、これだからとは言い切れない。

そんな単純なことではないようだ。

大女将が言っていた。

漁は博打やで、ほんま。

大量な時もあれば時化で何日も捕れない日が続くこともある。

実際この日も大潮と波で船は沖までは行ったが仕掛けを上げることができなかった。

常神の男たちのテンションは明らかに下がっている。

捕れたら機嫌がいいし捕れなきゃ暗い。

僕もそうだ。予約が入って忙しい時はいきいきしてるけど、

暇な日が3、4日か続くと余計なこと考えたり、落ち込んだりする。

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そうか!こう考えればいいのか。

店(DANLO)も漁も一緒だと。

お客さんは魚と同じで毎日読めない。

今日は満席だけど明日はゼロ。

理由はわからないが暇な日が続く。

それを何でだろう、と考えていてもしょうがない。

お客さんは自然なもの。

毎日程よく来てくれるのが理想だけど。

でも、その方がむしろ不自然なことと捉える。

漁ほどではないにしろ店も博打のようなもの。

いい時もあれば悪い時もある。

 

だから、もっと物事を大局的に見る力をつけたいと思う。