とうとうきのこの季節が終わった。
もう山に入っても彼等(きのこ)はいない。
いないことを確認して今年のきのこ狩りは終了となる。
あぁ、今年も寂しい冬がやってくる。
僕の人生に潤いを与えてくれたきのこたち。
今年は楽しませてもらったよ。
7月のアカヤマドリから始まって
じこぼう
オオツガタケ
ナラタケ
ホンシメジ
コウタケ
シモフリシメジ
クリタケ
などなどいろんな種類が採れた素晴らしい年だった。
なかでも一番印象に残っているのは
松茸狩りだ。
代々松茸山を所有しているKさんにお願いして入らせてもらった。
普通、赤の他人を山に入れない。
場所を知られたくないし山が荒れるからだ。
変な取り方をしたり出そうな所を踏んだり滑ってしまったりすると
次の年は出ない。とてもデリケートなきのこなんだ。
だから素人は入れたくないし、勝手を知らない人に入られても山が荒れるだけだ。
でも心の広いKさんは僕を入れてくれた。しかも奥さんお手製のナラタケおにぎり付き。
僕は幸運にも計10本松茸を採る事ができた。
見つけた時の感動は一ヶ月経った今でも鮮明に覚えている。
僕は山のこと松茸のことをKさんからたくさん教えてもらった。
知らない事ばかりだった。
そんな話を聞かせてもらった事も含めて僕には貴重な体験となった。
振り返るのはまだ早い気もするが今年は人にもきのこにも恵まれた年となった。
余韻に浸るのはこれくらいにして、きのこが無い今、
僕は料理に集中しよう。