終わりを告げるきのこ

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最後にきのこを採ったのは2週間も前になる。

それがこの写真。ムキタケだ。

ムキタケを採ると

「今年もこれで終わりかぁ」と思う。

僕らの楽しい時間はあっという間に終わってしまった。

心にぽっかり穴が開いてしまったようだ。

でも本業は料理だ。

気を取り直して僕は料理に集中する。

 

総括すると今年のきのこは難しかった。

気温の変動や長雨などで採るタイミングや行く場所が定まらなかった。

絞れなかった。

だから全体量としては去年より採れなかったのは確かだ。

でもそんな中でも健闘したと思う。

きのこのコースを出すくらいは確保することができたのだから。

良しとしよう。

 

天然のきのこたち!

今年も楽しませてくれてありがとう!

又来年お会いしましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

諏訪の仲間入り

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去年、DANLO10周年パーティーで大活躍してくれた仔豚ちゃん。

今年もやりました。仔豚の丸焼き。

といっても場所はDANLOではなく諏訪の精密会社。

ここの会長さんがDANLOの大事なお客さんで、毎年開催している会社の親睦会で

豚を焼いてほしいと頼まれたのです。もちろん快くOKしました。

話は聞いていたのですが、今回初参戦。僕に課せられたミッションは

とにかくこの仔豚をうまく焼くこと。

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遠火の炭でゆっくりゆっくり焦がさないように焼いていきます。

なんか緊張するなぁ。

腿(もも)の部分は厚みがあってどうしてもうまく火が入らない。

炭焼きは単純だけど技がいります。

ようやく4時間かけて完成しました。

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たぶんいいんじゃないかな。

初めてにしてはうまく焼けたかなと思います。

えっ!初めて?2回目じゃないの。

実は、、、

前回のDANLOパーティーの時、切り分けたのは確かに私なんですが

ずーと焼き上がるまで面倒見てくれたのは薪ストーブ屋さんのMさんだったのです。

だから今回が初めて。

だから少し緊張してたんです。

失敗は許されない一発勝負ですからね。

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みんな美味しいって言ってたから良かった。

次はもっとうまく焼けると思う。今日こつはつかんだから。

 

会長、今回この親睦会に呼んでいただきありがとうございます。

ようやく僕は諏訪の一員になれた気がします。

 

 

 

 

 

 

 

 

親孝行

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たいして息子に興味のない親父が5年ぶりに諏訪に来た。

目的は一つ、きのこ狩りだ。

きのこ狩りがしたい。ただその一心だ。

ついでにDANLOで食事でもするか。そんなのりだった。

うちの親父はとにかく勝手な男だ。

この時期きのこは厳しいよ!と言ってるのに

何かあるだろ!と言い張る。

自分の都合が最優先。

親子で初めて山に入った。

そんな親父だ。あっという間に姿がない。

まずい。これはまずい。完全に見失った。

早々に切り上げ私は車にもどった。

果たしてあの男は元来た道をもどれるのか。

あぁー厄介なことになった。

携帯を鳴らしても一向に出ない。

そろそろ仕込みの時間だ。帰らなくては。

あの人のことだ。

自力で何とか諏訪まで帰ってくるだろう。

僕は山に親父を置いていく覚悟を決めた。

これ以上は待てない。

その時だった。ひょっこり親父が姿を現した。

にこにこしながら満足そうに戻って来たのだ。

いろいろ採ってきたから見てくれや。

こっちの気持ちなんて知ったこっちゃない。

そんな思いをこの人に言っても響かないのはわかっている。

 

みそもくそも一緒になったきのこを選別してあげた。

半分以上は食えない、もしくは得体の知れないきのこ。

こんなもん採って来るな!と心の中で叫んだ。

 

楽しそうにきのこを採っている親父の姿を見て

俺、親孝行してるな、と思った。

「また、来年もよろしくな!」そう親父は言って諏訪を後にした。

嬉しいようなめんどくさいような。

複雑な息子心であった。